病院長の挨拶

 「富山まちなか病院」は、富山逓信病院(鹿島町二丁目)の運営主体が日本郵政から富山市へと変更されることに伴い、平成31年4月1日から再スタートすることになりました。

 富山市の主な公的病院の郊外移転に伴い、富山市中央に位置する唯一の公的病院であることは、高齢化が進み車を自由に使えない市民の割合が増加する中、公共交通を軸としてコンパクトなまちづくりを推し進めてきた富山市の施策とも合致しており、多くの市民の皆さまに親しまれてきた旧逓信病院の外来・健診機能はそのまま引き継いで、地域のみなさまとの対話を通じて開かれた医療を実践することにより、ご家族にも配慮した親切でわかりやすい"かかりつけ医療"を提供いたします。また、将来的には訪問看護や訪問リハビリテーションなどの在宅での暮らしを支援する機能も持てるように準備しております。

 一方、我が国の入院医療においては、かつてない高齢化社会の到来、後期高齢者の急増に伴い、医療提供体制の改革(医療機関完結型から地域完結型の医療提供体制への変換)が喫緊の課題とされており、地域の医療機能の適切な分化・連携を進め、急性期から回復期・慢性期を経て在宅医療への切れ目のない良質で効率的な医療を提供するための体制再構築が求められています。

 この観点をふまえて、第一に富山医療圏では急性期病床が過剰・回復期病床が不足しているとされている点、第二に「富山まちなか病院」は同じく富山市の運営する在宅医療・子育て支援等を推進する事業を展開する「まちなか総合ケアセンター」「まちなか診療所」とは緊密な連携が非常に取りやすい環境にある点を考えれば、まちなか病院の入院病床は、①市内の急性期病院に入院し回復中である患者さんの受け入れ、②在宅療養者の急変時の対応、③介護者の疲れ・冠婚葬祭・旅行などの事情による一時休息・介護負担軽減のための短期入院(レスパイト入院)等に使用されるのが最も望ましいと考えております。このような急性期病床から回復期病床への転換をなるべく早い機会に実現できるように、平成31(2019)年度内に急ピッチで準備を進めていきます。当院が地域包括医療システムの核となることによって市民の皆さまが安心して健康な毎日を過ごせるような地域造りに貢献したいと考えております。

 富山まちなか病院では、安全・安心を心がけ、優しさと思いやりの心を大切にしながら、常に研鑽に努め、最善の医療が提供できるよう職員一同が一層の努力をいたしますので,今後ともよろしくお願いいたします。

富山市立富山まちなか病院 院長 樋上義伸