院内感染とは?
院内感染とは、入院中の患者様が病院内で入院の原因になった病気とは別に新たにり患した感染症や医療従事者が病院内において感染した感染症です。
原因は?
院内感染は、人から人または医療器具などを媒介として感染し、特に、免疫力の低下した患者様や新生児、老人などは通常の病原微生物だけでなく、感染力の弱い細菌による院内感染(日和見感染)を起こす場合があります。
さらに、日和見菌のなかには耐性菌といって、抗生物質が効かない、あるいは効きにくくなるMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などによる院内感染が社会問題となっています。
院内感染対策委員会の取り組み
このような院内感染に対して、院内感染の予防と感染症発生時に適切かつ迅速な対応を行う「院内感染対策委員会」を組織し、この下部組織として「感染対策推進委員会」を設け実働部隊の役割を持って院内感染の予防に努めています。
院内感染対策委員会の活動は
- 患者様に対する日々の予防と発生した場合の原因の調査・拡大を防ぐ方策を討議し、院内感染対策マニュアルを作成・更新する。
- 院内外の各種の臨床検体からの分離菌種・耐性菌に関する情報の収集と分析を行う。
- 院内感染が発生した場合の情報収集・緊急対策など「危機」に対応できる体制づくり。
- 院内感染の予防に必要な衛生管理と職員教育 など、感染予防の徹底と的確な対応が取れる体制づくりを委員会が中心になって進めています。
最近では、新型肺炎SARS対策として緊急に感染対策マニュアルを作成しましたが、SARS対応の指定病院として、平成15年11月に新たにリニューアルする感染病棟にSARS患者が入院した場合の対応について現在協議中です。
また、手指の消毒や施設の清掃、施設管理などきめ細かい対策は、感染経路を遮断する最も有効な手段であることから、職員への石鹸と流水による頻回な手洗いの励行と危険性のある行為について指導をしています。
当委員会では、患者様が安心して治療に専念していただく院内環境づくりのため、さらに継続した活動を行っていきます。