診療科の特色
呼吸器・血管外科センターでは、肺・縦隔・気管および胸壁疾患を対象とした呼吸器外科、腹部大動脈・四肢末梢血管疾患および静脈疾患を対象とした血管外科を担当し、低侵襲治療を目指しています。呼吸器外科では、2016年4月から完全胸腔鏡下手術を本格的に導入しました。肺がんや縦隔腫瘍に対して積極的に胸腔鏡手術を施行して、より低侵襲な呼吸器外科手術を提供しています。血管外科では、腹部大動脈瘤に対する血管内治療(ステントグラフト治療)を、下肢壊疽症例に対しては、血管内治療とバイパス手術を組み合わせたハイブリッド手術を行っています。また静脈疾患では、下肢静脈瘤には血管内レーザー焼灼術を実施し、慢性静脈うっ滞性疾患に対しては内視鏡手術を導入しています。
実績
当科は日本胸部外科学会指定施設、日本呼吸器外科専門医制度基幹施設、日本呼吸器内視鏡学会認定施設、腹部および浅大腿動脈ステントグラフト実施施設、下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術実施施設です。
2022年の総手術件数は250件でした。内訳は、呼吸器外科手術は146件、血管外科手術は104件です。呼吸器外科手術の主な内訳は、肺腫瘍56件、縦隔腫瘍8件、気胸36件、手掌多汗症28件などで、うち117件は胸腔鏡下で手術を行いました。血管外科手術の主な内訳は、腹部大動脈瘤手術6件(ステントグラフト6件)、下肢血行再建術13件(血管内治療3件)、下肢静脈瘤手術8件、内シャント造設43件、内シャント修復(含PTA)27件でした。
対応疾患
- 呼吸器疾患
- 肺腫瘍(原発性肺がん・転移性肺がん・良性腫瘍)、気管腫瘍・胸壁腫瘍・胸膜疾患、縦隔腫瘍(胸腺腫・胸腺がん・胚細胞性腫瘍・リンパ腫・神経原性腫瘍・嚢胞性腫瘍)、気胸(自然気胸・続発性気胸)、肺感染症、手掌多汗症、胸部外傷
- 血管(動脈疾患)
- 腹部大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、透析内シャント不全
- 血管(静脈疾患)
- 下肢静脈瘤、深部静脈血栓症、リンパ浮腫
特徴的な検査・主な手術
- 肺がん・縦隔腫瘍に対する完全胸腔鏡下手術
- 最新の内視鏡ビデオシステムを用いて4箇所のポートの設置のみで手術を完遂する「完全胸腔鏡手術」を行なっています。回復が早く、術後1週間前後で退院できます。
- 手掌多汗症に対する内視鏡的交感神経節焼灼術
- 2箇所の5mmの小孔からの胸腔鏡手術です。副反応の少ない新たな術式で対応しています。
- 血管外科手術
- 腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術、閉塞性動脈硬化症に対する末梢動脈へのステント留置手術、バイパス手術
- 静脈疾患に対する手術
- 下肢静脈瘤に対する下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術、慢性静脈うっ滞性疾患、下腿皮膚潰瘍に対する内視鏡手術
外来診療日
医師紹介
湖東 慶樹 (ことう けいじゅ)
副院長(働き方改革推進担当)
医療技術局長
呼吸器・血管外科センター部長
血管外科部長
医学博士
- 医学部卒業年
- S60年
- 専門領域
- 心臓血管外科
- 資格
- 外科専門医(日本外科学会)
心臓血管外科専門医(心臓血管外科専門医認定機構) - 学会
- 日本心臓血管外科学会
日本胸部外科学会
日本外科学会
- モットー
- 信頼される医療を実践します
土岐 善紀 (どき よしのり)
医療技術局長
呼吸器・血管外科センター部長、呼吸器外科部長
医学博士
- 医学部卒業年
- H5年
- 専門領域
- 呼吸器外科手術全般(肺・気管支、縦隔、胸壁疾患に対する外科治療)
- 資格
- 外科専門医(日本外科学会)
呼吸器外科専門医(呼吸器外科専門医合同委員会)
気管支鏡専門医(日本呼吸器内視鏡学会) - 学会
- 日本外科学会
日本呼吸器外科学会
日本内視鏡外科学会
- モットー
- 高度な技術をさりげなく提供していきます
明元 佑司 (あけもと ゆうし)
呼吸器・血管外科センター医師
- 医学部卒業年
- H27年