診療科の特色
日本循環器学会循環器専門医研修関連施設と日本心血管インターベンション治療学会研修関連施設の認定を受けており、常勤医5名のうち3名は日本循環器学会専門医です。
虚血性心疾患をはじめ、心不全、不整脈、弁膜症、心筋症などの心疾患を中心に、閉塞性動脈硬化症、深部静脈血栓症や肺塞栓症などの血管病変にも対応しています。また急性心筋梗塞への緊急冠動脈インターベンション治療はDoor to balloonが90分以内を目指して迅速に行っています。
毎週循環器カンファレンスを開いて、心臓カテーテル検査・治療を行った患者さんや問題点のある症例の検討会を行い、治療方針決定や循環器医間の情報の共有をしています。心不全患者さんには、通常の薬物治療以外に、心臓リハビリテーションを積極的に取り入れ、さらに難治性心不全へ和温療法も行っています。
実績
コロナ禍で2020年に検査・治療件数はかなり落ち込みましたが、徐々に回復し、2022年は、心臓カテーテル検査のみ122件、冠動脈インターベンション治療102件、不整脈へのアブレーション11件を行いました。急性冠症候群への緊急インターベンション治療は54件で、約8割は病院到着から90分以内に施行できております。また、診断カテーテル検査では、プレッシャワイヤを用いた冠動脈の生理学的狭窄度評価も積極的に行っており、必要な患者さんに適切な治療を行うようにしています。2023年4月から6月の3か月間で冠動脈インターベンション治療は、すでに50例を超えており、例年の倍のペースで治療を行っています。
外来では、心エコーや負荷心電図をはじめ、冠動脈狭窄を評価する冠動脈CT検査の件数も増加傾向で、条件が合えば、紹介当日にも検査を施行しています。
対応疾患
- 虚血性心疾患
- 労作性および安静時狭心症、心筋梗塞、冠動脈瘤
- 不整脈
- 洞不全症候群、房室ブロック、発作性頻拍症、心房粗細動、心室頻拍、心室細動
- 弁膜症
- 僧帽弁、大動脈弁、三尖弁などの閉鎖不全および狭窄症
- 心筋症、心筋炎
- 肥大型心筋症、拡張型心筋症、拘束型心筋症、心サルコイドーシス、アミロイドーシス、急性心筋炎、激症型心筋炎
- 心膜疾患
- 急性および慢性心膜炎、心タンポナーデ
- 成人の先天性心疾患
- 心房中隔欠損症、心室中隔欠損症
- 動静脈疾患
- 大動脈解離、大動脈瘤、深部静脈血栓症、肺塞栓症
特徴的な検査・主な手術
- 心エコー図検査
- 断層エコーで形態、ドプラー検査にて弁逆流や狭窄を非侵襲的に評価します。経食道心エコーも行っています。
- 冠動脈CT
- 外来で3D-CTにより、冠動脈狭窄、血管の石灰沈着状態が評価できます。
- 核医学検査
- 各種アイソトープを用い、非侵襲的に心筋虚血、心機能を評価します。
- 心臓カテーテル検査
- 診断検査は、撓骨動脈の局所麻酔で、約30分ほどで評価可能です。右心カテーテルでの心腔内圧や血行動態も評価可能です。
- 心筋生険
- 専用カテーテルで心筋細胞を採取し病理診断をします。
- 心臓インターベンション治療
- 冠動脈狭窄部を血管内超音波で評価し、バルーンやステントで拡張します。ロータブレーターやDCA(粥腫切除術)も今後取り入れていく予定です。
- アブレーション治療(心筋焼灼術)
- 大学病院と連携し、上室性頻拍症や心房粗細動に対してカテーテル焼灼で不整脈根治を目指します。
外来診療日
医師紹介
桶家 一恭 (おけいえ かずやす)
理事(DPC・医事担当)
循環器内科部長、内科医長
医学博士
- 医学部卒業年
- S63年
向井 勇介 (むかい ゆうすけ)
内科主幹
医学博士
- 医学部卒業年
- H22年
- 専門領域
- 循環器内科全般
- 資格
- 内科認定医(日本内科学会)
総合内科専門医(日本内科学会)
循環器専門医(日本循環器学会)
日本心血管インターベンション治療学会認定医
- モットー
- 適切な医療を提供します。
髙嶋 勇志 (たかしま ゆうじ)
内科医長
- 医学部卒業年
- H24年
- 資格
- 認定内科医(日本内科学会)
江口 裕也 (えぐち ゆうや)
内科医師
- 医学部卒業年
- H28年
- 専門領域
- 循環器内科
- 資格
- 内科専門医
日本心血管インターベンション治療学会 認定医 - 学会
- 日本内科学会
日本循環器学会
日本不整脈心電学会
- モットー
- 分かりやすい説明を心がけます。