形成外科

形成外科

診療科の特色

形成外科とは、主に体表面の外傷(熱傷を含む)、先天異常、皮膚の良性・悪性腫瘍、外傷や手術後の変形、瘢痕(拘縮)、皮膚潰瘍などを対象として、その形態だけでなく、機能も、そしてさらに患者さんの心も正常な状態に再建修復することを目的とした外科学の一分野です。

また、乳房再建や顔面神経麻痺、眼瞼下垂など疾患によっては他科と連携・協力して治療しています。

富山市内だけでなく、周辺部や隣接する他県の医療機関から患者さんが紹介されることも少なくありません。

実績

毎年、400名余りの患者さんが院外の医療機関からの紹介です。また、最近の年間の診療状況をみますと、新患数は500名前後、入院患者数は90名程度、手術件数は600件程度となっています。

2022年の新患数は515名、入院患者数は86名、手術件数は593件でした。

主な内容は、外傷167件、先天異常14件、腫瘍297件、瘢痕・瘢痕拘縮4件、皮膚潰瘍40件、炎症・変性疾患55件(陥入爪31件、眼瞼下垂24件)でした。

形成外科2022実績.jpg

対応疾患

外傷
熱傷、顔面軟部組織損傷、顔面骨骨折(鼻骨、頬骨、上顎骨骨折など)、頭部・頚部・体幹の外傷、上肢・下肢の外傷
先天異常
口唇裂・口蓋裂、頭蓋・顎・顔面・頚部の先天異常、四肢の先天異常
腫瘍
良性腫瘍(粉瘤、母斑など)、悪性腫瘍(悪性黒色腫、基底細胞がん、有棘細胞がん、乳房外パジェット病、ボーエン病、日光角化など)、腫瘍切除後の組織欠損の再建、乳がん術後の再建
瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド
熱傷瘢痕拘縮、外傷後または術後の拘縮
皮膚潰瘍
難治性潰瘍(閉塞性動脈硬化症や糖尿病性皮膚潰瘍)、褥瘡
炎症・変性疾患
陥入爪、眼瞼下垂症

特徴的な検査・主な手術

2013年から乳がん手術後の変形に対してシリコンインプラントによる乳房再建術が保険適応となりました。当科では乳腺外科と連携して対応しています。従来から行っている有茎筋皮弁による方法と比較検討して、患者さんとよく相談して術式を決定しています。これまでに23例にシリコンインプラントによる乳房再建術を行っています(一次二期再建が13例、二次二期再建が10例)。また、他院で乳がん手術を行った方の相談にも応じています。

閉塞性動脈硬化症などによる皮膚潰瘍は血管外科と連携し治療を行っております。

眼瞼下垂に関しては、市外からもご紹介をいただき、年間35例の手術(腱膜固定術、筋膜移植術)を行っております。

外来診療日

週間担当医のページをご覧ください

医師紹介

宮下 松樹 (みやした まつき)

形成外科部長

医学部卒業年
H10年
専門領域
形成外科全般
資格
形成外科専門医(日本形成外科学会)
学会
日本形成外科学会
日本創傷外科学会
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
モットー
安心・安全な医療と親切・丁寧な対応

稲垣 洸希 (いながき こうき)

形成外科医師

医学部卒業年
R03年
専門領域
形成外科
モットー
丁寧な診療、説明を心がけます。