皮膚科

診療科の特色

皮膚疾患は湿疹、蕁麻疹、足白癬などの身近な疾患から、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、蜂窩織炎、帯状疱疹、血管炎、水疱症、皮膚がんなどの難治性疾患まで多岐にわたりますが、今年度から3名体制で、皮膚疾患全般にわたり質の高い医療を提供するよう努めています。

パッチテスト、ダーモスコピー、皮膚生検などの専門性の高い検査を積極的に行うことで正確な診断に努め、患者さんの病状や意向に応じて適切な治療を選択し、他臓器疾患を有する場合は他科と充分に連携をとって診療にあたるよう心がけています。良性皮膚腫瘍(粉瘤、脂漏性角化症など)から悪性腫瘍(基底細胞癌、ボーエン病など)まで積極的に局所麻酔での手術を行っています。アトピー性皮膚炎や乾癬などの生物学的製剤の導入も今後取り組んでいく予定です。帯状疱疹、蜂窩織炎・丹毒については、クリニカルパスを作成して治療を行っています。

また、院内の褥瘡対策においては褥瘡管理者とともに中心的役割を果たし、多職種と連携して回診、研修を行っています。

実績

当科は日本皮膚科学会認定専門医研修施設に指定されており、数多くの皮膚疾患に対して外来および入院診療を行っています。

2023年度の外来延べ患者数は9,043名、入院患者数は155名です。入院患者の内訳は、蜂窩織炎・丹毒76例、帯状疱疹42例、中毒疹・薬疹11例、蕁麻疹・アナフィラキシー7例、血管性浮腫4例、褥瘡4例、水疱性類天疱瘡2例、マムシ咬症2例、円形脱毛症2例、その他アトピー性皮膚炎、多形滲出性紅斑、菌状息肉症などです。

生検件数は78件、手術件数は42件です。

年度 2020 2021 2022 2023
外来延べ患者数 8,859名 9,528名 8,838名 9,043名
入院患者数 103名 114名 112名 155名

対応疾患

湿疹・皮膚炎、蕁麻疹
アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、皮脂欠乏性皮膚炎、蕁麻疹、血管性浮腫、アナフィラキシー、痒疹、皮膚そう痒症
紅斑症
多型滲出性紅斑、結節性紅斑、薬疹、中毒疹
脈管疾患、物理的皮膚障害
各種血管炎、下腿潰瘍、光線過敏症、熱傷、凍瘡、褥瘡
水疱・膿疱症
水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、掌蹠膿疱症
角化症
魚鱗癬、尋常性乾癬、膿疱性乾癬、類乾癬、扁平苔癬
付属器疾患
尋常性ざ瘡、酒さ、円形脱毛症
皮膚良性腫瘍、皮膚がん
各種皮膚良性腫瘍、悪性黒色腫、基底細胞がん、有棘細胞がん、乳房外パジェット病、ボーエン病、日光角化症、菌状息肉症
細菌・ウイルス・その他の感染症
蜂窩織炎、丹毒、せつ、癰、単純疱疹、帯状疱疹、水痘、尋常性疣贅、尖圭コンジローム、白癬、カンジダ症、深在性真菌症、抗酸菌感染症、梅毒、疥癬

特徴的な検査・主な手術

パッチテスト
接触皮膚炎の原因、アトピー性皮膚炎の悪化因子を調べる検査です。金属(歯科金属を含む)パッチテスト用試薬を常備しています。
ダーモスコピー
病変部に超音波ゼリーを塗り、強い光線を照射するダーモスコープという拡大鏡で観察する非侵襲的な検査法です。悪性黒色腫、基底細胞がん、色素性母斑などの色素性皮膚病変の診断に有用です。
ナローバンドUVB療法
尋常性乾癬、類乾癬、掌蹠膿疱症、菌状息肉症、尋常性白斑、円形脱毛症、通常の治療で改善のみられない成人アトピー性皮膚炎などの疾患などに有効な治療法です。2種の紫外線照射装置(デルマレイ200、800)を備えており、小範囲から全身の病変まで対応が可能です。

外来診療日

週間担当医のページをご覧ください

医師紹介

大田 聡 (おおた さとし)

地域医療部主任部長
内科部長、腎臓内科部長、透析内科部長、皮膚科部長、臨床工学科部長
医学博士

医学部卒業年
H1年
専門領域
腎臓内科、透析、膠原病
資格
総合内科専門医(日本内科学会)
腎臓専門医(日本腎臓学会)
透析専門医(日本透析医学会)
学会
日本内科学会
日本腎臓学会
日本透析医学会
モットー
患者さんにやさしい医療

東 晃太郎 (ひがし こうたろう)

皮膚科医師

医学部卒業年
H31年
専門領域
皮膚科
学会
日本皮膚科学会
日本皮膚免疫アレルギー学会
モットー
地域医療に貢献します。

野村 佳弘 (のむら よしひろ)

皮膚科医師
医学博士

医学部卒業年
S59年
専門領域
皮膚科一般
資格
皮膚科専門医(日本皮膚科学会)
学会
日本皮膚科学会
日本皮膚悪性腫瘍学会
日本褥瘡学会
モットー
丁寧な診療と説明を心掛けています

服部 奏子 (はっとり かなこ)

皮膚科医師

医学部卒業年
R02年
専門領域
皮膚科
学会
日本皮膚科学会
モットー
患者さんに寄り添った医療を