病理診断科

病理診断科

診療科の特色

2006年1月に、世界で初めて電子カルテ上で顕微鏡を 使わずに病理標本観察(WSI、バーチャルスライド画像)ができるシステムを開発・導入しました。以来、11年間の全症 例はデジタル化され、いつでも観察・閲覧することが可能です。 貴重症例・教育症例がアーカイブされており、若手病理医、 研修医、医学生などが自主的に勉強できます。

現在、医療分野においてもAI・IoTの活用に向けての導入・検討事例が増えつつあります。当科は2017年度,病理学会のAMED課題研究事業「AI等の利活用を見据えた病理組織デジタル画像の収集基盤整備と病理支援システム開発」に参画し、今年度も継続してデータを提供する予定です。

また、類似画像検索などAI を活用した病理診断支援ツールの共同研究・開発も進めています。

実績

日本病理学会研修認施設、日本臨床細胞学会認定施設、病理診断管理加算Ⅰ 常勤病理専門医1名(いわゆる一人病理医で頑張っています)

2017年の診療実績

組織診断 計3,725件 内訳 手術材料1,330件、生検材料2,395件(うち内視鏡 1,719件)、電顕36件、免疫染色算定435件 術中迅速診断 組織診断145件 細胞診断4,317件 病理解剖11例

2017年度の学術実績

論文:分担執筆1件、原著論文1件 学会発表:講演1件、症例報告1件、その他4件

対応疾患

生検材料
Evidence Based Medicine(証拠に基づく医療)の基 礎となる病理学的な質的確定診断を行います。手術など 治療方針の決定の根拠となります。最近では、分子標的治 療のコンパニオン診断が増えてきています。また、EUS・ EBUSなどの新しい技術により、生検診断の可能性が広が りつつあります。
手術材料
手術で摘出された病変・がんの質的診断を行います。病 名確定や病期診断、残存の有無など詳細に検索し、術後治 療方針や予後推定を助けます。
術中迅速診断
がんの確定、手術断端評価、センチネルリンパ節転移な ど、高度な手術を支援します。患者さんに優しい縮小手術に 必須です。
細胞診断
婦人科がん、呼吸器がん、泌尿器がんなど、健診部門に も欠かせません。肺がんでは遺伝子検査も行われます。

特徴的な検査・主な手術

免疫染色・遺伝子検査
免疫染色は腫瘍診断にとって重要かつ必要な手法です。 治療と直結する組織型診断や原発巣推定などに用いられ ます。とくに分子標的薬の適応判定に必須であり、乳がん・ 胃がんのHER2や大腸がんのEGFR、肺がんのPD-L1など コンパニオン診断として保険収載されています。当院では 将来的に遺伝子診断を含めた統合的な病理診断部門を目 指しています。
電顕検査・蛍光抗体法
電顕検査と蛍光抗体法は腎生検で必須です。蛍光抗体 法は皮膚病理でもよく行われます。電顕検査は現在外注とし ましたが、心筋生検でも行われます。
病理解剖
亡くなられた患者さんの病態評価、治療の適否や効果判 定、死因の究明を行い、臨床上の問題点を解明します。CPC を開催し、今後の診療に役立てます。ご遺体は医師に真実 を伝えてくれるかけがえのない教科書です。

医師紹介

齋藤 勝彦 (さいとう かつひこ)

副院長
病理診断科部長・図書室部長
医学博士

医学部卒業年
S58年
専門領域
病理診断およびデジタル病理・AI利活用
資格
病理専門医(日本病理学会)
臨床検査専門医(日本臨床検査医学会)
細胞診専門医(日本臨床細胞学会)

学会
日本病理学会
日本臨床検査医学会
日本臨床細胞学会
モットー
病理は医療の質の番人です