呼吸器外科

呼吸器・血管外科

診療科の特色

胸腔鏡手術のパイオニア

肺がんや縦隔腫瘍に対する低侵襲手術としてほぼ確立された完全胸腔鏡手術は、富山県で初施行以来19年の実績を持つ術者が担当します。高精度な手術により根治性を高めています。

拡大手術の豊富な実績

一方、進行した肺がんの手術に対しては、術前の薬剤や放射線治療を組み合わせる集学的治療や、大血管や気管支の合併切除・再建技術を駆使しすることによって他院で手術が困難とされた患者さんを根治に導いています。術後の生活の質と根治性との両立を諦めないことを大切に考えています。

自己血液製剤で完結する外科治療

患者さんご自身の自己血から、輸血製剤と血液製剤を作成できる「クリオシールシステム」を2018年に北陸で初めて導入しました。ウイルス感染やアレルギー反応など輸血関連の合併症とリスクを回避し、高額な輸入血液製剤が不要となるため医療費の抑制に貢献しています

実績

呼吸器外科手術件数:136例
うち肺がん手術は45例で、完全胸腔鏡手術が85%、開胸手術が15%でした。通常の手術には低侵襲な胸腔鏡手術で、リスクの高い高難度手術には安全を第一に開胸手術とそれぞれのメリットとリスク対策に応じて使い分けています。
気胸手術:22例
特に若年の患者さんには、自分自身の血液から手術の際に接着剤として使用する血液製剤(自己クリオプレシピテート)を作成して、感染症やアレルギー事故を完全にブロックしています。
手掌多汗症手術:26例
代償性発汗の少ない新術式を考案しHPに掲載しています。

呼吸器外科手術件数

2018年 2019年 2020年

呼吸器外科手術件数(鏡視下手術)

128(96) 140(112) 136(112)
肺がん 61(46) 50(48) 45(35)
縦隔・胸壁腫瘍 3(3) 14(14) 5(5)
気胸 39(30) 21(21) 22(22)
手掌多汗症 24(14) 26(26) 27(27)

※(  )・・・鏡視下手術の例数

写真1:当科での完全胸腔鏡手術による術創

完全胸腔鏡手術による術創.png

写真2:北陸初導入のクリオシールシステム

クリオシールシステム.png

医師紹介

土岐 善紀 (どき よしのり)

地域医療部主任部長
地域医療連携室部長、呼吸器・血管外科センター部長、呼吸器外科部長
医学博士

医学部卒業年
H5年
専門領域
呼吸器外科手術全般(肺・気管支、縦隔、胸壁疾患に対する外科治療)
資格
外科専門医(日本外科学会)
呼吸器外科専門医(呼吸器外科専門医合同委員会)
気管支鏡専門医(日本呼吸器内視鏡学会)
学会
日本外科学会
日本呼吸器外科学会
日本内視鏡外科学会

モットー
高度な技術をさりげなく提供していきます

山本 優 (やまもと ゆたか)

呼吸器・血管外科センター主幹
医学博士

医学部卒業年
H18年
専門領域
呼吸器外科
資格
外科専門医(日本外科学会)
呼吸器外科専門医(呼吸器外科専門医合同委員会)
気管支鏡専門医(日本呼吸器内視鏡学会)
学会
日本外科学会
日本呼吸器外科学会
日本内視鏡外科学会
モットー
優しさと笑顔とともに最適な治療を行います