
診療科の特色
呼吸器内科は、咳、痰、呼吸困難などの気道症状をきたす疾患や胸部異常陰影を呈する疾患に対応しています。胸部異常陰影と言ってもその陰影パターンのみから原因を特定することは困難であり、原因疾患は感染症、アレルギー、膠原病、腫瘍など多岐にわたります。当科では細菌や血清学的検査はもちろんのこと最新の内視鏡診断機器を使用し、積極的に診断に取り組んでいます。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息などの気道疾患に対しては呼気一酸化窒素測定、モストグラフによる末梢気道抵抗測定、気道可逆性試験などによる精査を行い、最適な治療を提供しています。
肺がん診療においては呼吸器外科、放射線科、緩和ケア内科と常に協力しながら患者さんの病態に応じた治療法を選択しています。
実績
当科は日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本アレルギー学会の認定または関連施設となっており、数多くの呼吸器疾患の入院を担当しています。
2022年度の当科における入院患者数は606人で、うち肺がん147例、肺炎106例、間質性肺炎39例、気管支喘息・COPD35例でした。気管支鏡検査は129例に施行し、ガイドシースを用いた気管支内超音波断層法(EBUS-GS)や超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)も行っています。また気胸や胸水貯留例に対し胸腔ドレナージを施行したのは49例であり、ほぼ毎週胸腔ドレーン挿入処置を行っています。
対応疾患
- 呼吸器感染症
- 肺炎、急性気管支炎、肺膿瘍、胸膜炎
- 胸部腫瘍性疾患
- 肺がん、胸腺がん、胸膜中皮腫、縦隔腫瘍など
- 慢性閉塞性肺疾患
- COPD、気管支拡張症、肺結核後遺症など
- 慢性呼吸不全
- 在宅酸素療法(HOT)、非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)
- 気管支喘息
- 咳喘息、運動誘発喘息、アトピー咳嗽など
- 間質性肺疾患
- 間質性肺炎、肺線維症、過敏性肺臓炎、膠原病肺、急性呼吸不全など
- 非結核性抗酸菌症
- サルコイドーシス
- 副鼻腔気管支症候群
- 好酸球性肺炎
- 禁煙外来
- その他
- 気胸、気道熱傷、気道異物など
特徴的な検査・主な手術
- 肺がんおよび縦隔腫瘍に対する超音波気管支内視鏡
- 通常の気管支鏡に超音波内視鏡検査も併用して行っています。これにより、従来の検査では採取できなかったリンパ節病変も検査できるようになりました。
- 内視鏡治療
- 外科的治療の適応外となる難治性気胸に対する気管支充填術、難治性喘息への気管支平滑筋焼灼術を行っています。
- 呼気一酸化窒素濃度測定
- 気道におけるアレルギーの程度を測定することが出来ます。
- モストグラフ検査
- 総合的な呼吸抵抗指標を末梢気道抵抗に負荷をかけることなく測定できます。
- 気道可逆性検査
- 気道平滑筋のβ刺激薬への反応性を調べることができ、喘息とCOPDと類似した疾患との鑑別が可能となります。
外来診療日
医師紹介

野村 智 (のむら さとし)
病棟診療部主任部長
呼吸器内科部長、腫瘍内科部長、内科医長
- 医学部卒業年
- H8年
- 専門領域
- 呼吸器疾患全般
- 資格
- 総合内科専門医(日本内科学会)
呼吸器専門医(日本呼吸器学会)
気管支鏡専門医(日本呼吸器内視鏡学会) - 学会
- 日本内科学会
日本呼吸器学会
日本呼吸器内視鏡学会
- モットー
- 何が最善策か常に探っていきたいと考えています

寺田 七朗 (てらだ ななお)
内科主幹
- 医学部卒業年
- H23年
- 専門領域
- 呼吸器内科
- 資格
- 日本内科学会認定医
日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医
日本呼吸器学会呼吸器専門医 - 学会
- 日本内科学会
日本呼吸器学会
日本肺癌学会
- モットー
- 患者さん個人個人に最適な医療を提供します

郷原 和樹 (ごうはら かずき)
内科医師
- 医学部卒業年
- H30年

坂東 彬人 (ばんどう あきひと)
内科医師
- 医学部卒業年
- R02年
- 専門領域
- 呼吸器内科
- モットー
- 地域の支えとなれるよう働きます。

越野 碩 (こしの ゆたか)
内科医師
- 医学部卒業年
- R05年
- 専門領域
- 呼吸器内科
- モットー
- 昨日の自分より少しでも成長を。