糖尿病

膵臓で作られるインスリンが不足しているか、その作用が妨げられて、血糖が異常に増加する病気です。インスリンの全く分泌されない1型糖尿病と、過食、栄養の偏った食生活、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣が発症の引き金となり、生活の近代化、欧米化とともに急速に増加している2型糖尿病があります。高血糖になると、口渇、多飲、多尿、体重減少などの症状がでますが、糖尿病の初期にはまったく自覚症状がありません。自覚症状がなくとも長期に放置しておくと恐ろしい合併症がおこります。三大合併症としては神経障害、網膜症、腎症があります。神経障害では両足のしびれを認め、壊疽にて足を切断することもあります。網膜症が進行すると失明の可能性があります。腎症が進行すると血液透析をうけなくてはなりません。また、感染症や脳梗塞、狭心症、心筋梗塞も発症します。治療法としてはバランスのとれた、適正なエネルギーの食事を行う食事療法が基本です。他に運動療法があり、食事、運動療法のみで血糖が低下しない場合は薬物療法を行います。薬物療法には経口薬とインスリンがあります。糖尿病は治らない病気であり、定期的な血液検査により血糖をコントロールする必要があります。