うっ滞性静脈炎

うっ滞性皮膚炎とは下肢静脈瘤により静脈の逆流が進行して下肢(特に足首周辺)の静脈圧が高くなり、湿疹やかゆみや痛みを感じるようになったり、皮膚が硬く、黒く色素沈着を起こしたりする病気です。この状態がさらに悪化すると下肢に潰瘍を作る事があります。また、表面的に静脈瘤がはっきりしない方でも、下肢静脈の逆流により同様の症状を引き起こすことがあります。一般的には、下肢に出来た皮膚潰瘍(皮膚の傷)が3~6ヶ月も治らないという訴えで来院されます。
うっ滞性皮膚炎の治療としては、下肢静脈の逆流がある場合と無い場合で治療方法が異なってきます。下肢静脈の逆流が無い場合は、安静と下肢挙上、弾性ストッキングによる圧迫療法を行います。一方で、下肢静脈の逆流がある場合は、静脈逆流を遮断する目的で下肢静脈瘤血管内焼灼術や内視鏡下不全穿通枝切離術をおこないます。