足の皮膚潰瘍

潰瘍とは皮膚の一部に傷ができて皮下組織が露出してくる状況のことです。皮膚潰瘍の原因には様々なことがあります。特に足にできる潰瘍の原因としては、皮膚への圧迫が原因として起きる褥瘡(じょくそう)、動脈の血流障害による壊疽性(えそせい)潰瘍・壊疽(えそ)、下肢静脈瘤などの静脈うっ滞が原因の潰瘍があります。
血管外科的な治療が必要となる病気は、動脈血流障害による壊疽性潰瘍・壊疽と静脈うっ滞性皮膚潰瘍があります。
動脈血流障害による壊疽性潰瘍・壊疽の特徴は、潰瘍のある側の足冷感、皮膚の紫色の変色(チアノーゼ)、痛みを伴っていることが特徴で、写真のような皮膚症状が見られます。写真のような状態の場合は、早期の治療の必要がありますので、心臓血管外科専門医への受診をお勧めします。
静脈うっ滞性皮膚潰瘍の特徴は、潰瘍周囲の皮膚が黒色に変色している場合が多く、下肢の冷感やチアノーゼの症状は認めません。皮膚潰瘍は写真のような特徴があり、潰瘍は3か月以上治らない場合が多いです。
静脈うっ滞性を起こしている原因の静脈がはっきりと確認できる場合は、手術により根治することが可能となります。