免疫血清検査

部門紹介

免疫血清検査
人間は、外部から入ってきた病原体(ウィルスや細菌)に対し「免疫」という防御機能で体を守ります。つまり病原体に感染すると、病原体(抗原)に対応する為に「抗体」という特異的なタンバク質が体内でつくられ抵抗力がついたといわれています。この抗原抗体反応の原理を検査に利用したのが免疫血清検査です。肝炎ウィルスや梅毒、エイズウィルスなどの検査を主におこないます。

肝炎ウィルス検査

  1. HBs抗原
    B型肝炎ウイルスに感染しているかどうか調べる検査です。
    HBs抗原陽性でもすぐに肝炎になっているとは限りませんが、肝機能など定期的な検査が必要です。感染経路として血液、性交渉、出産時などの母子感染など血液や体液(唾液・精液)による感染が考えられます。
    [基準値](-)
  2. HBs抗体
    HBs抗原に対する抗体です。
    過去にHBウィルスの感染があったり、ワクチン接種で抗体価があがります。
    HBウイルスに対する中和抗体のため、感染防御能を持っています。
    [基準値](-)
  3. HCV抗体検査
    C型肝炎ウイルスに対する抗体の有無をスクリーニングする検査です。
    過去に非A非B肝炎といわれた輸血後肝炎の大部分を占めていた肝炎ウイルスで陽性ならば過去の感染既往か活動性のものかさらに詳しい検査が必要です。
    [基準値](-)

梅毒検査

梅毒病原体(梅毒トレポネーマ)の感染を調べます。リン脂質を抗原とする方法と梅毒トレポネーマ抗原用いた2種類の方法があります。

  1. RPR法
    梅毒感染の早期発見に有用です。梅毒に感染していないのに陽性反応を示す(生物学的擬陽性)ことがあります。
    [基準値](-)
  2. TP抗体法
    梅毒の感染に対して特異性は高いのですが、古い梅毒では治療しても陰性化しにくいです。
    [基準値](-)

エイズウィルス検査

HIV抗体
AIDS(エイズ)に対する抗体検査です。
AIDSの潜伏期は感染した後、1年から10年前後と考えらますが、血液中の抗体検査が陽性ならばウイルス分離と同等の診断的価値を持ちます。しかし確定にはさらに精密な検査が必要です。
[基準値](-)