診療科別 皮膚科

足白癬(あしはくせん)

俗にいう水虫のことです。足白癬は白癬菌というカビによる感染症で、白癬菌が足の皮膚の角質層にすみつくことによって起こる病気です。水虫はありふれた病気であるため軽くみなされがちですが、水虫によるただれから細菌が侵入して時に蜂窩織炎という重症細菌...

アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)

アトピー性皮膚炎はよくなったり悪くなったりをくり返す、かゆみのある湿疹を主な病変とする病気です。その原因は今のところ充分に明らかにされていませんが、アトピー素因というアレルギー的側面と皮膚のバリアー機能の低下という非アレルギー的側面があるこ...

疥癬(かいせん)

疥癬虫(ヒゼンダニ、大きさ0.4mm以下)が皮膚の角質内に寄生して、そこで産卵・増殖して全身にかゆみを伴う発疹が出現する病気です。疥癬患者の皮膚との接触によってうつることがあり、老人施設や病院で集団発生することもあります。普通の疥癬ではそれ...

基底細胞癌(きていさいぼうがん)

中高年者の顔面に生ずるホクロ様の小腫瘤で、大きくなると中心部がただれることが多いです。転移することは稀ですが、放置すると深部にまで増殖し、筋肉や骨を破壊します。ダーモスコピー検査は、基底細胞癌の診断に役立つ検査法です。...

黒色細胞腫(悪性黒色腫)(こくしょくさいぼうしゅ、あくせいこくしょくしゅ)

「ホクロの癌」と呼ばれ、転移しやすく悪性度の高い癌です。早期発見がきわめて重要な癌です。日本人では足のうらに発生することが多いですが、早期のものはホクロと区別しにくいので、足のうらに生じた黒色調の発疹には要注意です。その他の部位でも大型のホ...

尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)

境界のはっきりした、周りの皮膚よりわずかに盛り上がった赤い発疹で、表面に白い厚い角質を付けるのが特徴です。頭、肘、膝にできやすい傾向があります。遺伝的体質に環境因子が加わり発症するとされていますが、原因はまだ不明です。もともと欧米人に多い疾...

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症です。このウイルスに初めて感染すると水痘(水ぼうそう)を発症しますが、水痘が治ったあともそのウイルスは体のなか(神経節)に潜伏します。そして、加齢、疲労、手術、内臓疾患などで体の抵抗力が弱まると、...

日光角化症(にっこうかくかしょう)

表皮細胞の前癌病変です。高齢者の顔面、手背などの露出部に発生し、ゆっくりと大きさを増します。放置すると約20%は有棘細胞癌になるといわれています。急速な増大・隆起、中央部のただれは癌化の兆候とされています。...

乳房外パジェット病(ぱじぇっとびょう)

アポクリン腺癌が表皮のなかで増殖したものと考えられています。主に外陰部、時に肛門周囲、わきの下に生じます。湿疹のようにみえるため、漫然と湿疹として治療されていたり、放置されていたりすることが多いです。腫瘤の出現は癌化の兆候です。...

皮脂欠乏性皮膚炎(ひしけつぼうせいひふえん)

健康な皮膚は角質層に一定量の水分を含みうるおいがあります。皮膚の角質層の水分量は、皮脂(皮脂腺から分泌される脂)、天然保湿因子、角質細胞間脂質(セラミドなど)の3つによって保たれています。加齢とともに皮脂やセラミドが減少する傾向があり、高齢...

皮膚癌、癌前駆症(ひふがん、がんぜんくしょう)

人口の高齢化や紫外線曝露量の増加などにより、近年皮膚癌は増加してきています。癌においては、早期に診断し、進行する前に適切に治療することが最も重要です。皮膚癌は目に見えるところに発生するので、最も早期発見が可能な癌といえます。ただし、進行癌は...

皮膚そう痒症(ひふそうようしょう)

肉眼的には皮膚に何の変化もないのにかゆみを生じる状態を皮膚そう痒症といいます。皮膚そう痒症には、比較的限局した部位にかゆみが生じる限局性皮膚そう痒症と全身のいたるところにかゆみを生じる汎発性皮膚そう痒症があります。...

ボーエン病(ぼーえんびょう)

腫瘍細胞が表皮のなかに限局している有棘細胞癌です。慢性湿疹、乾癬、脂漏性角化症 (老人性のイボ)の発疹のように見えるため、誤診されやすい腫瘍です。...

有棘細胞癌(ゆうきょくさいぼうがん)

表皮細胞の癌であり、進行すると転移します。瘢痕、放射線治療後の皮膚、日光角化症、ボーエン病から発生するものが多いです。やけどやけがのあとの瘢痕に治りにくい傷や腫瘤が生じた場合はこの癌を疑う必要があります。...